2014(平成26)年度 秋季大会 「挿絵と文学(仮)」研究発表者募集のお知らせ【募集終了】

【※ 本企画の発表者募集は終了いたしました。ご応募頂いた皆様に感謝いたします】
 
昭和文学会では、2014年度秋季大会において挿絵と文学についての特集を企画し、研究発表者を募集しております。会場・時間は未定ですが首都圏の大学で11月の土曜に開催される予定です。
応募される会員は、発表要旨を1000字~1200字程度にまとめて、4月15日必着で郵送またはEメール添付でお送りください。通常の募集と同様に、会務委員会にて採否を決定して5月中に通知いたします。
なお、募集と並行して会務委員会からの発表依頼も行い、企画としてまとまりのあるものになるようコーディネートいたします。その点もあらかじめご了承ください。
会員の皆様の意欲的なご応募をお待ちしております。
〒101-0064 千代田区猿楽町2-2-3 NSビル302 笠間書院内
昭和文学会 会務委員会
挿絵特集募集専用アドレス swbg.sasie@gmail.com


挿絵と文学 企画趣旨
およそ近現代文学研究において「文学を読む」という行為は、純粋に捉えるならば、紙面に印刷された文字を通してその世界内容を把握しようとする行為である。では、文字の羅列のなかに挟まれた挿絵は、読書行為のなかでは蛇足にすぎないのだろうか。確かに挿絵は純粋な読書体験においては読みのノイズともなりえる。だがその一方で、時に読者を導き、あるいは迷わせ、更には作品世界の視覚化によって言語表現を補完し、読者の感性を刺激するのであり、その意味でやはり挿絵も読書体験に寄与するものなのだ。また、同一作品であっても発表媒体によっては挿絵が変更されたり、挿絵画家自体が交替したりする。つまり、どの挿絵が載った媒体を選ぶかによって、時に読書体験が左右され、これが存外にその作品解釈に大きな影響を及ぼすことがある。挿絵は文字と並んで個々の読書体験を支える重要なファクターといえるのだ。
今回、近現代文学研究の一環として挿絵に光を当てることは、文学者・挿絵画家・出版・編集・読者といった複数の場の関わる文学生成の多層性を捉え直すことに繋がるだろう。多様な媒体に描かれた挿絵と作品内容との有機的な関係を解き明かすことによって、挿絵が如何に読書体験、更には文学自体を左右するか、その働きを多方面からクリティカルに浮かび上がらせたい。
 
【※ 本企画の発表者募集は終了いたしました。ご応募頂いた皆様に感謝いたします】